青い花

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数年前まで、美容師をしていた。心の底から大好きな仕事だった。だけど美容師として過ごせたのは、たったの2年で、仕事を楽しいと思えたのは、もっと短かった。好きな仕事ができることを幸せに思っていた、それなのに心が、からだが、どんどん置いてけぼりになることが悲しくて悔しかった。

仕事をやめたとき、もうすべておわりだと思った。これだけ好きな仕事を続けられなかったのに、ほかになにが出来るっていうんだ。わたしのこころは空っぽになってしまっていた。

そのとき、青い花を買った。そうしたら急に、わたしはなんにだってなれるんだと分かった。自由だ。結局わたしは、雑貨と本のお店で、書店員になった。本が好きだ、いちにち本のことをばかり考えてる。

美容師にはまたなりたいと思う。でももう、やれる気がしなくて涙がでそうになるけれど、わたしはなんにだってなれるから、大丈夫だよ。