紅茶

f:id:tou_mei:20170925145919j:plain昨夜は新聞配達の音がしてから寝た。

朝になり昼も過ぎ、それでももうわたしはだめなんです、と横たわったまま動けない。本を読んでも内容と関係なくずっと涙がながれる、涙が耳に入るとぼうっと音がする、本を読む。

本の中で先生がおいしい紅茶の淹れ方を話す、それならわたしにもできるかな。頭がいたい、さめたゆたんぽを抱いて部屋を這い出でる、ぽちゃぽちゃ音がして落ち着く。

宝石みたいな紅茶ができた。果肉も葉も食べられるお茶らしい。はちみつをたっぷりいれたらなんだか味がぐんと濃くなった気がして、いままでわたしが飲んでた紅茶は、ほとんど水だな、と思った。酸っぱくて、甘い。あまったお湯はゆたんぽにいれた。

透明なガラスのカップが好きで、宝石みたいな紅茶はそれに注いだ。太陽が透けてきらきらしてる。でもね、そのカップIKEAのなんだ、継ぎ目があるでしょ、安くて。でもそんなことどうだっていいよ。わたしがいましあわせかどうかなんてどうでもいい。名前をつけて納得するものでもない。

好きな小説で、魔法のようにおいしい紅茶が出てくる話がある。この紅茶も魔法なのかもしれない。