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よしもとばななさんのお話

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よしもとばななさんの本が好きだ。

ばななさんの本には、不思議な力をもってる人がたびたび出てくる。石や植物がおおきな力を持っていたり、げんきが出るほどとびきりおいしい紅茶が出てきたり。だけど、それはどれもありえないファンタジーではなくって、だれでもする、お祈りのようなものに近いのだと思う。

わたしは、この指輪をつけているから大丈夫、だとか、お花が部屋にあるから安心、だとか、そんなことをいつも思ってる。それは、ひとつのお祈りなんだと思う。そうであってほしいという祈り。だからばななさんの、こういうスピリチュアル的な感覚も、けっこう好きだ。

でもそれよりわたしは、小説のなかにあらわれる一瞬の感情の波を切り取ったことばのやさしさが大好きだ。わたしがもやもやと抱えていたことをハッキリ言葉にしてくれることのうれしさ。だれかが読書は考えることの放棄だと言っていた。そうだと思う。わたしは自分で考える代わりに、ばななさんの本を読んでいる。

 

いちばん好きなのは「みずうみ」です。「白河夜船」も好きだし、もちろん「キッチン」や「TSUGUMI」も好き、最近の著書だと「スナックちどり」が好きで、ばななさんで唯一読んだエッセイ「すばらしい日々」はとてもやさしかった。

これからわたしはいろいろ変わっていって、きっとばななさんも人間なので変わっていって、ばななさんの本が合わなくなるときもくるだろう。それでもずっと、救ってくれたことばの数々を、わたしは忘れないだろうな。